チョコレートの原料のもとになるカカオ豆からカカオバターまたはココアバターと呼ばれるもの。
チョコレートを製造する際には、口当たりをなめらかにし、加工しやすくするために使われることが多いです。
名前が違うけど、これっておなじものなの?という疑問や、美容効果、効能について解説します。
カカオバターとココアバター
カカオバターやココアバターはくくりで言うと『植物油脂』になりますが、原料はカカオ豆です。
中南米の熱帯地域を原産としたカカオの実(カカオポッドといいます)からは20~60個の種子がとれるんですね。
これがカカオ豆であり、カカオ豆に約40~50%含まれている脂肪分を抽出したものを「カカオバター」「ココアバター」「カカオ脂」と呼びます。
つまり、同じものを指してるんですね。
呼び方の違い
ではどうして「カカオ」「ココア」という呼び方の違いがあるのでしょうか?
名称や伝来については諸説あるようですが、まず「カカオ」という呼び名は南アメリカの古代文明で有名なマヤやアステカの言葉が語源とされています。
・カカオの実は「カカワ」と呼ばれており、それがヨーロッパに伝わった
・カカオの樹が「カカバクラヒトル」と呼ばれていたところ、今のメキシコ高原にあったアステカ帝国を征服したエルナン・コルテスが本国スペインに持ち帰り「カカップ」として伝え、その後「カカオ」に変化した
・「カカオ」という名称はヨーロッパに広く伝わったが、イギリスだけは「カカオ」という発音から「ココア」に変わり定着し、日本でもそれにならって「ココア」と呼ばれるようになった
…という内容が一般的に伝わっているようです。
もとは一緒だけれど、名前が伝わる過程で変化することってありますよね。
日本でも「lemonade(レモネード)」→「ラムネ」や、「civil clothes(シビルクローズ)」→「背広」など外来語が変化したといわれる言葉はたくさんあります。
母国語の発音に合わせてカカオの呼び方が変わった過程もうなずけますね。